2024.05.01
セミナーのアーカイブ配信をするメリットと重要なポイントを解説
オンラインセミナーでよく用いられるのがアーカイブ配信です。アーカイブ配信は、ライブ配信とは異なる特徴を持っており、活用することで動画配信の効果を高められます。
この記事ではオンラインセミナーでアーカイブ配信をするメリットや、配信時のポイントをまとめました。セミナーにおけるアーカイブ配信の活用事例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
アーカイブ配信とは
アーカイブ配信とはライブ配信した動画を録画しておき、ライブ配信の終了後にオンラインで配信する方法です。
セミナーを見逃してしまった人や、時間の都合が合わなかった人にも視聴の機会を提供できます。繰り返し視聴し、深く学びたいといったニーズにも応えられる配信方法です。
ライブ配信との違い
ライブ配信は、日時を決めてリアルタイムで実施する配信方法です。アーカイブ配信はリアルタイムでのセミナーではなく、録画されたデータとしてのセミナー映像を後になってから視聴できるという仕組みです。
ライブ配信では中継するシステムが必要ですが、アーカイブ配信なら、映像データをサーバーに保存すればユーザーが視聴できる環境を作れます。
ライブ配信では、主催者と視聴者がリアルタイムでのコミュニケーションが可能です。アーカイブ配信の場合、コミュニケーションを取ることはできませんが、ユーザーはいつでもセミナーを視聴できるというメリットがあります。
オンデマンド配信との違い
オンデマンド配信は、アーカイブ配信と類似しています。オンデマンド配信はセミナー動画や映画などを、ユーザーが希望したタイミングで視聴可能にする配信方法です。
オンデマンド配信とアーカイブ配信は同じように捉えられることがありますが、オンデマンド配信は、録画された動画を配信するために編集が行われます。一方で、ライブ配信された内容をそのまま提供するのがアーカイブ配信です。
アーカイブ配信の種類と特徴
セミナーのアーカイブ配信には、大別するとストリーミング配信とダウンロード配信の2種類があります。配信方法の違いによって何が異なるのかを簡単に確認しておきましょう。
ストリーミング配信
ストリーミング配信は、セミナーの映像をダウンロードしながら視聴する仕組みの配信方法です。ストリーミング配信ではセミナー映像のデータを切り分けて、一部をダウンロードしたのちに再生が行なわれます。動画データ全体をダウンロードしなくても視聴を始められるのが特徴です。
ストリーミング配信は、セキュリティ対策の面でも優れています。セミナー動画を完全な形でユーザーがダウンロードできないので、二次配布をされるリスクが低い点が挙げられます。
ダウンロード配信
ダウンロード配信は、セミナーの動画をユーザーがダウンロードして視聴する仕組みの配信方法です。ダウンロードしたセミナーの映像をローカルに保存し、インターネット接続をしなくてもいつでも視聴可能になります。
ストリーミング配信とは違って、ダウンロードを完了しないと再生できないというデメリットがあります。二次配布をされるリスクもあるので、セキュリティ管理の必要性がある配信方法です。
セミナーの内容をアーカイブ配信するメリット
Webセミナーを開催するときには、アーカイブ配信にすることで得られるメリットが多数あります。
通常はセミナーの配信方法としてライブ配信か、アーカイブ配信を選択します。ライブ配信と比較したときに、アーカイブ配信にはどのようなメリットがあるのかを詳しく見ていきましょう。
いつでも視聴できるサービスになる
セミナーのアーカイブ配信をすると、ユーザーがいつでも視聴可能になります。ライブ配信では配信されているタイミングで一度きりしか視聴できない為、都合が合わなくて視聴できなかった、一度視聴したけれど内容を理解できなかった、聞き逃してしまったという不満が生じる場合があります。
アーカイブ配信は、ユーザーがスケジュールを合わせなくても気軽に視聴できるのがメリットです。
アーカイブ配信では、セミナーに登録したユーザーのみが視聴できるように設定することが可能です。また、アーカイブ配信をオプションとして提供し、申し込みを受けることもできます。
繰り返し視聴してもらえる
アーカイブ配信により、ユーザーはセミナーを何度でも繰り返し視聴できます。高度な内容のセミナーを配信するときには、一度聞いただけではよくわからないこともあります。繰り返し視聴できるようにするとユーザーの理解が進み、セミナーの満足度も向上するでしょう。
また、一時停止や倍速再生などの機能があるプラットフォームを利用するとユーザー満足度がさらに向上します。参加者への特典として期間限定でアーカイブ配信を提供する方法もよく行われています。
セミナーの内容を編集できる
アーカイブ配信では、セミナーの内容を編集して配信できます。ライブ配信の場合、その場で登壇者が話したことがそのまま伝わります。内容に語弊があって修正したいと思うこともあるでしょう。わかりやすくするためにテロップを入れるなどの工夫ができます。
また、ライブ配信では機器トラブルが起きて一時中断することもあり得ます。トラブルが発生した部分をカットし、視聴しやすい映像にして配信することもアーカイブ配信なら可能です。
アーカイブ配信の場合、撮影を繰り返してクオリティを向上させることができます。実際に視聴してみると内容がわかりにくい、声が聞こえにくいといったことに気付く場合もあります。
あらかじめ編集して配信することで一定以上の品質を保てるでしょう。クオリティの高いセミナー動画の配信を継続することで、ユーザーからの評判も向上します。
ライブ配信のデータで継続的に収益化できる
アーカイブ配信は、ライブ配信したセミナーの映像を商材として活用できるメリットがあります。アーカイブ配信ではライブ配信の参加者に「見逃し配信」といった形で配信することもできますが、セミナーに参加しなかったユーザーに動画コンテンツとして販売し、ビジネスを展開できます。
例えば、セミナーの動画をライブラリーにて用意し、サブスクリプションサービスにしたり、個別のセミナー動画を販売したりする方法があります。ライブ配信の内容を録画して販売プラットフォームを用意するだけで収益化できるので、低コストでビジネスを始めることが可能です。品質を重視してコンテンツを作れば、リード獲得のために継続的に使える商材になります。
ライブ配信よりもトラブルリスクが低い
アーカイブ配信は録画された動画を配信するため、ライブ配信よりもトラブルリスクが低い方法となります。ライブ配信は当日に登壇者の都合が悪くなって開催できない、視聴者がネットワーク障害を起こして参加できない、サーバーの不具合で映像が途切れてしまうといったトラブルが発生するリスクがあります。
アーカイブ配信では完成された動画を視聴者のタイミングで視聴するので、ネットワークなどのトラブルによる問題が起こることがあまりありません。安定しているプラットフォームで配信すれば、多数の視聴者にストリーミング配信をしてもユーザーが快適に視聴できます。
アーカイブ配信をするために重要なポイント
アーカイブ配信は、セミナーの内容を配信する方法として活用範囲が広いですが、失敗しているケースもあります。ここではセミナーのアーカイブ配信をするときに重要なポイントをまとめました。アーカイブ配信をする際に必要な準備や、トラブル対策について詳しく解説します。
配信プラットフォームを用意する
アーカイブ配信をするときには、動画をアップロードして配信するプラットフォームが必要です。セミナーの動画を掲載した配信サイトもあればユーザーが利用しやすくなります。セミナーの参加者に見逃し配信をするだけであれば、アーカイブ配信のリンクを送付すれば良いですが、収益化を図る場合には配信サイトを用意することが重要です。
ライブ配信をした内容をアーカイブ配信するときには、編集可能なプラットフォームを選ぶことも大切です。ライブ配信をした内容が録画されてそのままアーカイブ配信されるシステムの場合もあります。編集機能があれば不要な部分をカットしたり、テロップを入れたりできるためクオリティを向上させられます。
視聴の制限を設ける
セミナーのアーカイブ配信では視聴制限を設けましょう。誰でも視聴できるように公開すると、参加者から不満を抱かれるリスクがあります。有料のライブセミナーをしたときには、参加者のみが視聴できるように設定するのが合理的です。
また、アーカイブ配信でセミナー映像を販売するときには、購入者のみが利用できるように制限を設けることが必要です。IDやパスワード、IPアドレスなどによる管理機能がある配信プラットフォームを利用しましょう。
セミナー映像の視聴期限を設けて期間限定のセミナーとして提供する方法や、ワンタイムURLを作成して配信する方法もあります。セミナーの趣旨や販売方法に合わせ、適切な制限を設けましょう。
ライブ配信との差別化をする
ライブ配信とアーカイブ配信では差別化が重要なポイントです。ライブ配信した動画をアーカイブ配信するときには、ライブ配信の視聴者にもアーカイブ配信の視聴者にもメリットがあるようにするとよいでしょう。
例えばライブ配信ではアクティブにコミュニケーションを取れるようにして、リアルタイムで参加する意義を高めるのが効果的な方法です。アーカイブ配信では編集によってクオリティを上げて、セミナーの内容をわかりやすくすると喜ばれます。両者の差別化をすることでアーカイブ配信の収益化がしやすくなります。
収益化方法を検討する
アーカイブ配信のみを行うときには、収益化方法の選択が特に重要になります。アーカイブ配信によって収益を得るためには、サブスクリプションサービスにして月額料金で利益を得る、レンタル販売で期間限定配信をしてレンタル料金を請求する、PPVで単品販売をするといった方法があります。
また、広告を載せて無料でアーカイブ配信をすることも可能です。これは、もともとセミナーの協賛企業がいて広告を取りやすいときには効果的な方法です。アーカイブ配信時にも協賛企業が広告を続けられるので、良好な関係を築くことができます。
アーカイブ配信の活用事例
セミナー動画のアーカイブ配信には多数の活用事例があります。ここでは動画配信をマーケティングに活用している事例を紹介します。
torcia(トルチャ)
torciaは、フィットネスの実践的なセミナーを配信しています。「見直しアーカイブ」として毎週開催しているライブレッスンのアーカイブ配信をしています。月額料金固定制で自由にアーカイブ配信を視聴できる仕組みになっており、フィットネスを自発的に進めたい人の徹底サポートをしているサービスです。
torciaではオンデマンド配信も取り入れていて、新規登録をしたユーザーも過去のセミナー動画を見て学べるシステムを整えています。オンラインフィットネスの集客の起点として、セミナーの開催とアーカイブ配信を導入しマーケティングに活用している事例です。
e-りぼんONLINE
e-りぼん ONLINEでは、K-POPダンスのライブ配信レッスンとアーカイブ配信を組み合わせています。基本的には月額固定制の料金システムにして、ライブ配信もアーカイブ配信も自由に視聴できるようになっています。
K-POPダンスのノウハウを学ぶには一回だけ視聴しただけでは十分ではなく、何度も視聴したいと思うのが普通です。ライブ配信では見逃すこともあるので、アーカイブ配信を組み合わせることでユーザーニーズに上手に応えています。
e-りぼん ONLINEでは、おためしレッスンや基礎練習などのオンデマンド配信も取り入れています。いつでも始めやすい環境を用意し、集客力の高い動画配信サービスを整えている事例です。
まとめ
セミナーのアーカイブ配信を導入すると、さまざまなアプローチでビジネスやマーケティングを展開できます。ライブ配信した動画をアーカイブ配信すると、ユーザーの満足度の向上になるだけでなく収益化も図れます。
PLAY VIDEO STORESは、自社ブランドの動画配信を考えたときにおすすめのプラットフォームです。動画の配信から販売、分析までの機能がパッケージ化され、動画コンテンツ収益化のために必要なシステムが全て揃っています。
PLAY VIDEO STORESでは、自社の公式動画販売サイトを構築し、アーカイブ配信によるセミナー動画の販売をするといったことも可能です。動画配信プラットフォームをお探しでしたら、PLAY VIDEO STORESをぜひ活用してみてください。
この記事の監修者: 動画総合研究所 編集部
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