2024.06.10
企業がライブ配信を収益化するには?収益の種類や成功事例を紹介
時代とともに日々進化し続ける企業戦略において、動画配信やライブ配信が注目されています。
これらをどのように、どうやって収益化にコミットするかは、多くの企業にとって非常に重要で大きな課題です。
この記事では、効果的な収益化の方法と成功例を紹介し、具体的な戦略を詳しく解説します。
配信の可能性を最大限に活かす方法を見ていきましょう。
目次
ライブ配信を行うメリット
ライブ配信は企業にとって、リアルタイムでコミュニケーションを取る手段として非常に有効です。
これにより、消費者と直接的に関わりを持ち、ブランド認知度の向上や顧客の関心と参加を促すことが期待できます。
ここでは、これらのメリットを活かした収益化の具体的な方法を詳しく見ていきます。
視聴者とコミュニケーションがとれる
ライブ配信は、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションがとれるのがメリットです。
放送中に視聴者からの質問に答えたり、コメントに反応することが可能で、双方向の交流が可能です。
通常の動画配信よりもダイナミックで参加型の体験になり、視聴者の関心を引きつけます。
またライブ配信は、緊急のニュースや最新情報を速やかに伝えられるため、視聴者にとって価値ある情報源となるでしょう。
たとえば、新商品の発表や重要な企業ニュースをライブ配信で行うことで、視聴者は最新の情報をタイムリーに得られ、SNSなどでの拡散や共有にもつながります。
これにより、視聴者はブランドに対する親しみを感じやすくなり、長期的な関係構築にもつながります。
さらにライブ配信では視聴者の反応をその場で感じ取れて、配信者はコンテンツを柔軟に調整することが可能です。
視聴者が興味を持っているトピックに応じて内容を変更したり、特定の質問に詳しく答えたりすることで、視聴者の満足度を高められます。
このようなリアルタイムの対応は、視聴者にとって特別な体験となり、ブランドへの信頼性を一層高められます。
ライブ配信は視聴者との双方向コミュニケーションを強化し、リアルタイムでの情報提供が可能なため、ブランドの信頼性と親しみやすさを高める強力なツールです。
企業がライブ配信を効果的に活用することで、顧客とのエンゲージメントを向上させ、ブランド価値を高められるでしょう。
コスト削減になる
企業がイベントを開催する際、会場費用、人件費、広告費など、多くのコストがかかります。
しかしライブ配信を利用することで、これらのコストを大幅に削減できます。
ライブ配信は物理的な会場を必要としないため、会場のレンタル費用や設営費用が発生しません。
また大規模なイベントスタッフを雇う必要もなく、人件費を抑えられます。
さらに、ライブ配信の告知はSNSを活用することで、低コストで効果的に行えます。
SNSは広範囲に情報を拡散できるため、広告費を大幅に節約できます。
とくにターゲット層に対してダイレクトにアプローチできるため、費用対効果の高い宣伝活動が可能です。
顧客にとってもライブ配信は大きなメリットがあります。
交通費をかけて会場に足を運ぶ必要がなく、どこにいてもインターネット環境さえあれば視聴可能です。
遠方に住む顧客や多忙なスケジュールの中でも、参加ハードルが低くなります。
ライブ配信を活用することで、企業はイベント開催にかかるコストを大幅に削減しつつ、広範囲にわたる顧客に対して効果的な情報発信が可能です。
顧客にとっても参加しやすい環境を提供できるため、エンゲージメントの向上やブランド認知度の向上につながるでしょう。
アーカイブがコンテンツ資産となる
ライブ配信は一回きりのイベントではなく、録画データをそのまま動画コンテンツとして残しておける点が大きなメリットです。
これにより、ライブ配信が終了した後でも、そのコンテンツは企業にとって貴重な資産となります。
ライブ配信の録画データをアーカイブとして保存することで、視聴者が後日でも視聴可能です。
これにより、ライブ配信を見逃してしまった顧客や、再度内容を確認したい視聴者にも対応でき、顧客満足度の向上につながります。
重要な発表や教育的なコンテンツの場合、何度もリピート視聴されることも考慮すると、長期的な価値が期待できるでしょう。
またアーカイブを活用することで、マーケティングやプロモーションにも利用できます。
たとえば、過去のライブ配信を編集してハイライト動画を作成し、SNSやウェブサイトでシェアすることで、新規顧客の獲得や既存顧客のリテンションにつなげられます。
ライブ配信のアーカイブは、社内トレーニングや研修にも利用可能です。
製品の使い方やサービスの詳細を説明するライブ配信は、社員教育のリソースとしても価値があります。
これにより、新入社員や異動した社員がいつでも必要な情報を学べる環境を提供可能です。
ライブ配信のアーカイブは、1度きりのイベントを長期的なコンテンツ資産に変えられるでしょう。
ライブ配信における収益の種類
ライブ配信を通じた収益化の方法はプラットフォームによってさまざまです。
ここでは、世界最大の動画プラットフォーム「YouTube」での収益化について見てみましょう。
収益化の具体例には、広告収入、チャンネルメンバーシップ、投げ銭と呼ばれる「チップ」などが主に挙げられます。
以下で、配信者が視聴者からの支持を直接的に収益につなげる方法について詳しく解説します。
広告収入
ライブ配信中に広告を挿入することで、収益を得られます。
まず、プレロール広告があります。
これはライブ配信が始まる前に再生される広告で、視聴者が配信内容を見る前に必ず目にするため、高い視認性があります。
次にミッドロール広告は、ライブ配信の途中に挿入される広告です。
視聴者が配信に集中している間に表示されるため、視聴者の離脱率を低く抑えられます。
またバナー広告は画面の一部に表示され、視聴者の視線を自然に誘導するため、視聴体験を妨げずに広告を見せられます。
広告収入を最大化するためには、ターゲット視聴者層に適した広告を選ぶことが重要です。
さらにSNSやウェブサイトでの告知を強化し、視聴者数を増やすことも欠かせません。
ライブ配信における広告収入は、視聴者と広告主双方にメリットをもたらす重要な収益源であり、適切な広告戦略を用いることで、企業はライブ配信を通じて安定した収益を得ます。
投げ銭
視聴者は、配信内容や配信者の活動をサポートしたいと感じたときに、任意の金額を寄付やチップとして送ることが可能です。
YouTubeでは「スーパーチャット(スパチャ)」と呼ばれており、配信者は直接的に収益を得られます。
投げ銭は、視聴者がリアルタイムで配信者に対して感謝や応援の気持ちを表現できる手段です。
たとえば配信者が特別なパフォーマンスを行ったり、視聴者の質問に丁寧に答えたりすることで、視聴者はその場でチップを送れば、配信者との交流が深まります。
また投げ銭を促進するために、配信者は視聴者に対してインセンティブを提供することが有効です。
たとえば、特定の金額以上の寄付を行った視聴者には限定コンテンツを提供したり、名前を配信中に読み上げたりすることで、視聴者の参加意欲を高められます。
さらに投げ銭のシステムを導入することで、配信者は定期的な収益源を確保可能です。
視聴者が継続的にサポートを行うことで、配信者は安定した収益を得られ、より質の高いコンテンツ制作に集中できます。
投げ銭はライブ配信における収益の1つの重要な柱であり、視聴者との関係を深めながら直接的な収益を得る手段として非常に有効です。
サブスクリプション
サブクリプション(サブスク)は視聴者が月額料金や年額料金を支払うことで、特定のコンテンツやサービスにアクセスできる仕組みです。
YouTubeでは「メンバーシップ」と呼ばれています。
このモデルは、配信者にとって安定した収入を確保する手段として非常に有効です。
視聴者はサブスクを通じて、通常の配信では見られない特別なコンテンツや限定のライブ配信を視聴できます。
たとえば舞台裏の様子や特別ゲストとの対談、限定のQ&Aセッションなど、サブスク加入者だけが受け取れる特典を提供することで、満足度を高め、長期的な収入が期待できるでしょう。
またサブスクモデルは、視聴者との関係を強化するのにも役立ちます。
定期的な収入が見込めるため、配信者はより質の高いコンテンツを提供することに集中でき、視聴者に対して継続的に価値を提供可能です。
これにより、視聴者のロイヤルティが向上し、長期的な関係構築が可能となります。
さらにサブスクを通じて得られるフィードバックを活用することで、コンテンツの改善や新たなアイデアの創出に役立てられます。
視聴者のニーズや興味を直接反映させたコンテンツを提供することで、サブスクの価値をさらに高められるでしょう。
スポンサーシップの獲得
企業やブランドが配信者を支援し、その見返りとして配信中にスポンサーの製品やサービスを紹介することで収益を得る方法です。
このモデルは、配信者とスポンサーの双方にメリットをもたらします。
ライブ配信中にスポンサー企業のロゴを表示したり、スポンサー企業の商品を使用して紹介したりすることで、視聴者に対してスポンサーの存在を効果的にアピールできます。
たとえば、配信者がスポンサーの製品を実際に使用してレビューを行ったり、特別なキャンペーンを実施することで、視聴者に新たな価値の提供が可能です。
スポンサーにとっても、ライブ配信は効果的なマーケティング手段となります。
配信者のファン層に直接アプローチできるため、ターゲット市場に効率的にリーチすることが可能です。
またライブ配信のリアルタイム性を活かし、視聴者とのやり取りを通じて、ブランドの認知度や信頼性を高められます。
スポンサーシップを成功させるためには、配信者が自分の視聴者層や配信内容にマッチしたスポンサーを選ぶことが重要です。
企業のイメージにそぐわないスポンサーを選んでしまうと、企業のブランド価値や信頼を損ねてしまうため、慎重に選びましょう。
企業におすすめのライブ配信コンテンツ
ライブ配信を活用する方法は、新しい商品の紹介や使い方のデモンストレーションや、視聴者からの質問にその場で答えるQ&Aセッションなど、さまざまです。
ここからは、さまざまな活用方法の中からおすすめの方法を紹介します。
新商品発表
新商品発表は、多くの視聴者を引きつける魅力的なライブ配信コンテンツとして非常に効果的です。
たとえばAppleの新製品発表イベントや、任天堂の「ニンテンドーダイレクト」は、そのリアルタイム性とインタラクティブ性で視聴者の関心を集めています。
ライブ配信を利用することで、単なるニュースリリースよりも多くのメリットがあります。
まず視聴者はリアルタイムで新商品の詳細を知り、その場でコメントや質問を投稿可能です。
これにより、視聴者との双方向のコミュニケーションが生まれ、ブランドへのエンゲージメントが高まるでしょう。
またライブ配信は視覚的なインパクトを与えられます。
新商品のデモンストレーションや実際の使用シーンをライブで見せることで、視聴者に商品についての理解を深めてもらえます。
さらに、ライブ配信は後からアーカイブとしても利用できるため、リアルタイムで視聴できなかった人にも情報を提供することが可能です。
これにより、多くの潜在顧客にリーチし、発表の前から期待感を高められます。
講演会・セミナー
新卒採用を目指す学生に向けた企業説明会をライブ配信で行うのもおすすめの手段です。
ライブ配信ならではのメリットとして、リアルタイムでの質疑応答が可能です。
参加者はチャットを通じて直接質問を投げかけられます。
さらにライブ配信は地理的な制約を取り除くため、遠方にいる学生や海外の求職者にもアプローチすることが大切です。
これにより、企業はより広範な人材プールから優秀な人材を見つけることが可能となります。
また録画データを後日公開することで、当日参加できなかった学生にも情報を提供でき、企業の知名度やブランド力の向上につながります。
セミナーやウェビナーも人気があるライブ配信のひとつです。
企業はライブ配信を通じて、最新の業界トレンドや技術、製品情報を広く共有できます。
たとえば、業界専門家や外部講師を招いての講演やセミナーをライブ配信することで、視聴者に価値ある知識や洞察を提供できます。
このようなコンテンツは、視聴者の信頼を獲得し、企業の専門性や信頼性を高めることにもつながるでしょう。
またライブ配信のセミナーでは、資料やプレゼンテーションを視覚的に共有でき、参加者の理解を促進します。
視聴者は資料をダウンロードしたり、配信内容を繰り返し視聴したりできるため、学習効果が高まります。
商品やサービスの実演
視聴者に商品やサービスの使い方を具体的に見せることで、その価値を直感的に理解してもらえます。
たとえば、テレビショッピングのように商品の使い方をデモンストレーションすることで、視聴者は商品の特長や利便性をリアルタイムで確認できます。
飲食店の場合、ライブ配信中に料理を作る様子を見せることで、視聴者に料理の魅力を伝えることが可能です。
料理の過程やシェフのテクニックをリアルタイムで配信することで、視聴者の関心を引き、実際に店を訪れるきっかけとなるでしょう。
また料理の作り方を視聴者と共有することで、家庭での再現も促進できます。
ヨガスタジオやフィットネスクラブも、ライブ配信を活用してトレーニングを実演可能です。
視聴者は自宅でインストラクターの指導を受けながら、一緒にエクササイズを行えます。
ライブ配信は、オンラインスクールへの誘導にも効果的です。
視聴者が配信内容に満足すれば、定期的なクラスやプログラムに参加する可能性が高まるでしょう。
トレーニングの実演でも、ライブ配信のメリットである「コミュニケーション」が効果を発揮します。
視聴者はリアルタイムで質問を投げかけたり、コメントを残したりすることが可能で、配信者はその場で対応することで視聴者の疑問を解消できます。
これにより、視聴者の信頼を得やすくなり、顧客満足度の向上につながるでしょう。
商品やサービスの実演は、視聴者の関心を引き、企業の製品やサービスへの興味を高める上で非常に有効です。
ライブ配信におすすめのプラットフォームと収益化の条件
視聴者層に適したプラットフォームを選ぶことが、ライブ配信の収益化実現への第一歩です。
動画配信のプラットフォームは、若者向けからビジネス向けまで幅広い選択肢があります。
これらのプラットフォームを用いた収益化の具体的な方法について詳しく解説します。
YouTube
YouTubeは、世界で最もユーザー数が多いグローバルな動画プラットフォームであり、多くの視聴者にリーチできるため、企業や個人がコンテンツを広く発信するのに適しています。
YouTubeで収益化を行うためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
チャンネル登録者数が1,000人以上であり、過去12か月間で合計4,000時間以上の再生時間が必要です。
これらの条件を満たすことで、YouTubeパートナープログラム(YPP)への申請が可能となります。
YPPに参加することで、動画に広告を挿入して広告収入を得たり、スーパーチャットやスーパーステッカーなどの視聴者からの直接支援を受け取ったりすることが可能です。
さらにYouTubeプレミアムの収益分配や、メンバーシップ機能を活用することも可能です。
YouTubeは、収益化の多様なオプションを提供しているため、コンテンツの種類や視聴者のニーズに応じて最適な方法を選べます。
またYouTubeライブのリアルタイム性を活かし、視聴者とのコミュニケーションを通じて、エンゲージメントを高められます。
YouTubeは収益化のための条件を満たすことで、多くの収益機会があるプラットフォームです。
広範なユーザーベースと多様な収益化手段を活用することで、ライブ配信を効果的に運営し、収益を上げられるでしょう。
ツイキャス
ツイキャスはモイ株式会社が運営するライブ配信サービスで、PC、スマートフォン、タブレットなどから簡単に配信が可能です。
特に日本国内で人気のプラットフォームで、手軽にライブ配信を始められます。
ツイキャスは、個人から企業まで幅広いユーザーに利用されており、ライブ配信を通じて視聴者とリアルタイムで交流できる点が魅力です。
ツイキャスで収益化を行うためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず「公式パートナー」になることが必要です。
公式パートナーになるためには、定期的に配信を行い、視聴者からの支持を得ることが求められます。
また、視聴者数や配信の質が一定の基準を満たしていることも重要です。
収益化の方法としては、「アイテム収益」と「プレミアムライブ収益」があります。
アイテム収益では、視聴者が配信者に送るアイテム(ギフト)が収益となります。
視聴者は応援の意味を込めてアイテムを購入し、配信者に送ることで、配信者はそのアイテムの収益を得られます。
プレミアムライブ収益では、有料のプレミアムライブを開催し、視聴者がチケットを購入することで収益を得られます。
ツイキャスは「キートス」というクラウドファンディング機能も提供しており、視聴者からの支援を受けて活動資金を募ることが可能です。
キートスにより、プロジェクトや特別なイベントのための資金を集めることが可能です。
本格的なライブ配信をやるなら「PLAY VIDEO STORES」
「PLAY VIDEO STORES」は、高機能かつ使いやすいライブ配信プラットフォームです。
多彩な配信オプションを提供しており、高画質なストリーミングが可能です。
さらに、配信中に視聴者からのリアルタイムなコメントやリアクションを受け取り、配信者と視聴者の間のつながりを活発にします。
加えて、「PLAY VIDEO STORES」は独自の収益化機能も備えています。
チケット販売やサブスクリプションモデルを導入することで、クリエイターや企業はコンテンツから直接的に収入を得ることが可能です。
ライブ配信の終了後もコンテンツをビデオオンデマンド(VOD)として保存し、視聴者がいつでもアクセスできるようにすることで、見逃したライブ内容も後から楽しめます。
これにより、配信のリサーチや視聴者との関係性を築きやすくなり、関わり自体が大幅に向上します。
セキュリティ面でも強化が図られており、配信内容の著作権を保護し、不正アクセスやコンテンツの無許可複製を防ぐ厳格な措置が施されています。
「PLAY VIDEO STORES」では他のプラットフォームとは違った形で、企業や個人のより柔軟で、専門的なライブ配信を行えることが期待できるでしょう。
視聴者とのより深い関係を築くことも期待できるため、本格的なライブ配信を行いたい企業やクリエイターに特におすすめしたいプラットフォームです。
まとめ
企業がライブ配信を活用して収益を上げるさまざまな方法を紹介しました。
商品のデモンストレーション、インタラクティブなセミナーやQ&Aセッション、新商品の発表など、多彩なコンテンツが効果的です。これらを活用して、より多くの顧客との関係を深め、ブランド価値を高めましょう。
この記事の監修者: 動画総合研究所 編集部
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