2024.08.01
コーデックとは? MP4での重要性と動画配信での注意点

動画配信にまつわる「コーデック」という用語を耳にしたことはありますか?コーデックは動画の配信や視聴に欠かせない要素です。動画の品質や視聴のしやすさは、コーデックによって大きく左右されます。
MP4は動画配信で広く利用されるフォーマットですが、MP4自体はコーデックではありません。しかし、コーデックと密接に関係しており、MP4で動画配信を行う際にはコーデックの理解が欠かせません。
コーデックの知識を身につけ、適切に対応することで、ユーザーに満足される動画配信が可能となります。この記事では、動画配信におけるコーデックの基本とその活用方法について解説します。
目次
コーデックとは

コーデックは、映像・音声データをエンコード(符号化)しデコード(復号)するための技術規格です。
エンコードは、動画や音声データを圧縮して小さくしながら特定の形式に変換することで、デコードは圧縮されたデータを元の状態に戻して再生可能にすることです。
コーデックはデータ量を圧縮し、通信負荷を軽減して快適に視聴できるファイル形式に変換するために使用されます。インターネット配信の動画だけでなく、地上デジタルテレビ放送やワンセグ放送、DVD、デジタルビデオカメラの録画・再生など、多岐にわたる用途で広く利用されています。
コーデックの種類

動画に使用されるコーデックには、 映像コーデック(ビデオコーデック)と音声コーデック(オーディオコーデック)があります。
映像コーデック
映像コーデックは、動画の映像部分のエンコード・デコードをするコーデックです。
代表的な映像コーデックを以下にリストアップしました。
・H.264
・H.265
・MPEG-1
・MPEG-2
・MPEG-3
・MPEG-4
・WMV
・Xvid
・Divx
例えば、H.264は現在インターネット動画で主流の映像コーデックです。MPEG-2は地デジ放送やDVDに用いられています。
音声コーデック
音声コーデックは、動画の音声のエンコード・デコードをするコーデックです。
動画では映像と音声を別々のコーデックで処理しています。
以下に代表的な音声コーデックをまとめました。
・AAC
・MP3
・AC-3
・WMA
・FLAC
・PCM
・LPCM
このうち、AACは地デジやMP4動画、Appleデバイスなどに広く用いられている音声コーデックです。
AC-3は圧縮率が高い音声コーデックで、DVDやブルーレイに用いられています。
コーデックとファイル形式の違い

動画ファイルには、mp4、avi、mov、flv、mpeg、wmvなどのさまざまな形式があります。コーデックは動画のファイル形式と混同されやすいですが、別の概念なので区別しておきましょう。
ファイル形式とはコーデックをまとめるコンテナ
動画には映像と音声が使用されているため、映像コーデックと音声コーデックの両方が必要になります。それらをまとめて格納する規格として整えられているのが、ファイル形式になります。
動画のファイル形式は、コンテナフォーマットと呼ばれる拡張子に紐づく規格であり、ファイル形式ごとにコンテナに格納可能なコーデックが異なります。
(表)
ファイル形式 映像コーデック 音声コーデック
mp4 H.264、MPEG-4など MP3、AACなど
mpeg MPEG-1、MPEG-2 AC3、LPCMなど
avi H.264、MPEG-2など MP3、AACなど
flv H.264、H.265など MP3、PCMなど
同じ動画形式でもコーデックが同じとは限らない
動画のファイル形式とコーデックは、一対一の関係ではありません。
ファイル形式が同じ動画でも、映像コーデックと音声コーデックの組み合わせに自由度があるからです。
同じMP4形式の動画でも、以下のような組み合わせがあります。
・H.264 / AAC
・MPEG-4 / MP3
エンコードに使用されたコーデックでなければデコードはできません。そのため、使用しているコーデックの違いによって、同じMP4形式の動画でも、あるものは再生できるのに、別のものは再生できないといったトラブルが発生することがあります。
動画形式が違うと格納できるコーデックが異なる
ファイル形式は、それぞれが対応しているコーデックが個々に定められています。ファイル形式を決める際には、使用するコーデックを選ぶ必要があります。
例えば、MP4やAVIではXvidやDivxを映像コーデックとして使用できますが、MovやFLVでは使用できません。
また、MP4やAVIでは音声コーデックとしてAACとMP3の両方に対応していますが、MP4はAVIで使えないAC-3を利用可能であり、AVIはMP4が対応していないLPCMを使えます。
コーデックの特徴を考慮して、配信したい動画に合わせたファイル形式を選定する必要があります。
MP4のコーデックが重要な理由

MP4動画の制作・配信でコーデックが重要なのは、動画のクオリティやユーザー満足度に影響があるためです。ここではMP4のコーデックが影響する要素を解説します。
圧縮率の範囲
コーデックを使用する目的の一つは、動画データの圧縮です。コーデックの種類によって動画の圧縮率が変わるため、MP4動画ではコーデックの選定に気を付けなければなりません。
例えば、インターネット動画配信の映像コーデックで主流のH.264は、地デジ放送に用いられるMPEG-2よりも圧縮率を2倍程度まで上げられます。
圧縮率が高いと、長時間の動画でもコンパクトに圧縮して配信できます。大きなファイルサイズのMP4動画を配信する際には、圧縮率の高さが重要です。
画質・音質への影響度
コーデックは動画の品質に影響を与えるため、動画の内容や配信目的によって適切なものを選びます。具体的には映像コーデックは画質、音声コーデックは音質に影響します。
多くのコーデックは非可逆コーデックと呼ばれるエンコード形式を採用しており、圧縮の際にデータの一部が失われて元に戻せなくなります。
高圧縮を行う際には、映像が粗くなったり音が聞き取りにくくなったりする場合があるため、性能の良いコーデックを選ぶ際には注意が必要です。
遅延の程度
動画の再生時には、再生環境や配信環境によって遅延が発生する場合があります。映像と音声の同期が取れず、音声が遅れたり映像が遅れたりする現象です。
遅延の原因は、データ容量が大きすぎてタイムラグが生じる場合や、デコードの処理速度に違いがある場合などが考えられます。MP4動画はコーデックの選択肢が多いため、適切なコーデックを選ぶことで遅延対策が可能です。
ただし、圧縮率の高さとデコードの速さを両立させることは難しいため、映像と音声のタイムラグがないように、相性の良いコーデックを組み合わせることが重要です。
エンコードとデコードのコーデックの互換性
動画を再生する環境がエンコードに使用されたコーデックに対応していないと、デコードできずに動画を視聴できません。
MP4動画ではさまざまな種類のコーデックを組み合わせられますが、汎用されていないコーデックを使うとトラブルが発生する場合があります。
特に、動画をダウンロードして視聴する際に再生できないといったことが起こりやすいため、配信方法との兼ね合いも考慮してコーデックを決めましょう。
汎用性とコーデックの選択肢
MP4のファイル形式は汎用性が高く、さまざまなコーデックを格納できることが特徴ですが、どのコーデックを組み合わせるかが悩みの種となります。
インターネットでの動画配信では、汎用性の高いH.264とAACの組み合わせは再生トラブルが少ない方法です。一方で、映像コーデックにMPEG-2やH.265を、音声コーデックにHE-AACやTwinVQを選ぶと再生できない可能性が高まります。
MP4はたくさんのコーデックを格納できるため、ユーザー視点で再生しやすいコーデックを選ぶことが重要です。再生トラブルはユーザーの不満を招く原因となるため、広く用いられているコーデックを使用しましょう。
MP4動画を作成・配信・販売するときの注意点

MP4動画を制作して配信や販売する際には、ユーザビリティと動画の品質を高めるための施策を検討する必要があります。ここでは、MP4動画をビジネスにする際によくあるトラブルに基づき、押さえておくべき注意点を紹介します。
最新のコーデックが良いとは限らない
MP4は最新のコーデックを使用できる場合が多く、品質と圧縮率を高めるために新しいものを使いたくなるかもしれません。しかし、最新のコーデックは普及が進んでいない場合が多く、ユーザーが再生できないといったトラブルが発生するリスクが高くなります。
動画配信で最新のコーデックを使用するのが適切かどうかは、ケースバイケースです。従来のコーデックは多くのユーザーが利用できる環境が整っているため安心ですが、新しいコーデックでも普及が進んでいればトラブルのリスクは低くなります。
最新のコーデックを使用する場合は、普及状況を確認してから選びましょう。従来のコーデックとの違いを比較し、最新のコーデックを使用する必要があるかを検討することが大切です。
MP4が向かない動画は他の形式にする
MP4動画は万能ではないため、他のファイル形式も検討して最適な形式を選ぶことが重要です。MP4では対応できないコーデックが適している場合もあります。
例えば、映像よりも音声が重要な場合には、高音質・高圧縮率を実現するWMAに対応したWMVが適しています。また、FLACに対応するMKVやASFなどのファイル形式も候補に挙げられます。
さらに、MP4は一般的にコンパクトなサイズの動画に向いていますが、高画質で大きなファイルサイズの動画配信には適していません。そのため、圧縮率を上げやすいコーデックに対応する他のファイル形式が適しています。
MP4は広く普及しているため有力な選択肢にはなりますが、コーデックの特徴を比較した結果、他のファイル形式が優れている場合には必ずしも選ぶ必要はありません。
販売時にはコーデック情報を明記する
MP4動画を販売する際には、コーデック情報を記載することがトラブル対策になります。コーデックの違いによって再生できないトラブルが頻発しているためです。
動画を購入したのに再生できなければ、ユーザーは不満を抱きます。場合によってはクレームが殺到することもあるため、コーデック情報を公開して再生可能かどうかをユーザーに判断させることでトラブルを減らせます。
コーデック情報が明記されていれば、過去にMP4動画を再生できないトラブルを経験したユーザーも安心して利用できます。さらに、動画の再生推奨環境も併記すると、ユーザーにとって親切で喜ばれるでしょう。
コーデックの不適合による再生トラブルにユーザーが自分で対処できるため、問い合わせ対応の負担も軽減できます。
コーデックを気にせず動画配信するにはULIZAがおすすめ
MP4動画の配信を行うなら、動画配信プラットフォームのULIZAが最適です。ULIZAはビジネス向けに設計された動画配信プラットフォームで、マーケティングにも役立つ多数の機能が搭載されています。入力フォーマットとして、様々なコーデックに対応しています。
ULIZAはMP4動画の入出力と配信に対応しています。
ULIZAの管理システムのULIZA En-Clusterでは、MP4の動画ファイル形式について、以下のコーデックを利用可能です。

採用しているのはH.264/AVCとAACのコーデックの組み合わせです。
ULIZAはインターネットでの動画配信で標準的なコーデックを厳選して利用しているため、配信トラブルが起こりにくいプラットフォームです。
MP4以外にもF4V、MOV、MPEG-2、ASF、MP3、WAVのファイル形式に対応しています。
ユーザーから喜ばれる動画配信プラットフォームとしてULIZAをぜひご検討ください。
まとめ
動画配信では、コーデックを意識した動画の準備が重要になります。コーデックは動画の品質と視聴しやすさに大きく関わるためです。
MP4形式の動画でも、使用するコーデックが異なると視聴環境によっては再生できないことがあります。幅広いユーザーに動画配信を行う際には、さまざまな視聴環境を考慮し、汎用されているコーデックを選択するのが合理的です。
ULIZAは、MP4で一般的に使用されているコーデックに対応しており、多くのユーザーに快適な動画視聴を提供できる、非常に汎用性の高い動画配信プラットフォームです。
MP4のコーデックの不適合によるトラブルを減らし、多くの視聴者に質の高い動画を届けるために、ULIZAをぜひ活用しましょう。