2024.11.15
ライブ配信で注意すべき著作権・楽曲利用のルールとは?
「ライブ配信を始めたいけれど、著作権が心配……。」
ライブ配信を行いたいと考えている方や初心者の中には、そういった不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ライブ配信を行う際に気を付けるべき著作権のポイントをわかりやすく解説します。
楽曲や映像の使用、配信場所の選定など、配信者が知っておくべき重要なルールを紹介し、トラブルを防ぐ方法もご紹介します。
この記事を読むことで、安心してライブ配信を行うための具体的な対策が理解できるようになるでしょう。
さらに、著作権管理団体への申請方法やロイヤリティーフリー音源の利用など、音楽を使った配信をスムーズに進めるコツも学べます。
安心してライブ配信を行えるよう準備を整え、視聴者に楽しんでもらえる魅力的なコンテンツを発信しましょう。
目次
ライブ配信で気を付けるべき著作権とは
ライブ配信とは、リアルタイムで視聴者とつながれ、音楽、映像、トークなど多彩な表現が可能な人気の手段です。
しかしその一方で、著作権の問題に直面することも少なくありません。
特に配信中に使用する楽曲や映像素材が第三者の権利を侵害する可能性があり、著作権の軽視は思わぬトラブルを引き起こす原因となりえます。
ライブ配信を安心して行うためには、基本的な著作権のルールを理解し、リスクを未然に防ぐことが重要です。
ライブ配信とは
ライブ配信とは、インターネットを通じてリアルタイムで映像や音声を視聴者に届ける形態の配信を指します。
視聴者は配信を通じて配信者の活動を楽しむことができ、コメントを通じて双方向にコミュニケーションを取ることができます。
近年、個人の趣味配信から企業のプロモーションまで幅広いジャンルで利用されており、SNSや専用プラットフォームが普及したことでますます人気が高まっています。
主なジャンルには、ゲーム実況や音楽ライブ、雑談、料理、スポーツの生中継などが挙げられます。
特に、YouTube、Twitch、Instagram、TikTokなどのプラットフォームを利用したライブ配信は、若年層を中心に急速に広がりを見せています。
ライブ配信で注意すべき著作権とは
ライブ配信を行う際には、著作権に関する問題を考慮する必要があります。
著作権の順守は、他者の創作物や知的財産権を尊重するために必要不可欠です。
特に配信中に使用される楽曲や映像、そして配信場所での無断使用が問題となりやすいため、細心の注意を払いましょう。
楽曲の使用はライブ配信でよく見られる場面ですが、配信中に流れるBGMや演奏にはすべて著作権が存在します。
無料の音源であっても、配信での使用が許可されていない場合があります。
また、映像や画像も同様に著作権が存在するため、事前に許可を取得しましょう。
さらに、配信場所に関しても注意が必要です。
公共の場や店舗での配信においては、背景に流れる音楽や映り込む映像が含まれる場合、著作権に対する配慮が必要です。
これを怠ると、著作権侵害として罰金や訴訟のリスクがあります。
ライブ配信で著作権を侵害したら
ライブ配信で著作権を侵害してしまった場合、法律的な責任を問われる可能性があります。
具体的には、警告や罰金、損害賠償の請求の可能性があります。
また、使用したプラットフォームからアカウント停止や配信の削除といったペナルティがあることも少なくありません。
著作権侵害が発覚した場合の初期対応として、まずは直ちに問題のあるコンテンツを削除し、再発防止策を取る必要があります。
また、プラットフォームごとに設けられている著作権ガイドラインを確認し、それに従うことが求められます。
著作権を侵害しないために、ライブ配信に使用する楽曲や映像は、権利者からの許可を得るか、ロイヤリティフリー素材を利用するのが安全な選択です。
事前にJASRACなどの著作権管理団体を通じて使用許可の取得をすることも、リスク管理の一環として有効でしょう。
楽曲や音源など音に関連する著作権
音楽は創作者の知的財産であり、無断での使用は著作権侵害に該当します。
BGMや効果音、楽曲の演奏など、配信に関わるさまざまな場面で音源を使用する場合は、正しい手続きと確認が必要です。
音に関連する著作権では、音楽の使用だけでなく、その権利がどのように管理されているかも理解しておくべきでしょう。
本項目では、楽曲や音源など、音に関連する著作権について解説します。
ライブ配信で曲を演奏する場合
ライブ配信で使用される音楽や音源には、すべて著作権が存在するため、その使用には特別な注意が必要です。
多くの配信者は、BGMや効果音、歌の演奏などを配信中に取り入れていますが、これらの音源の無許可での利用は著作権侵害となります。
これは商業目的での使用だけでなく、個人的な配信でも権利の無視は認められていません。
音楽の使用許可にはいくつかの手段があります。
一般的には、JASRACなどの著作権管理団体を通じて楽曲の使用申請を行うことが必要です。
また、ロイヤリティフリーの音源を使用することで、権利関係を気にせず安心して配信できます。
さらにプラットフォームによっては、利用可能な楽曲のリストを開示している場合もあります。
こうしたリストから選曲することで、著作権侵害のリスクを避けられるでしょう。
ライブ配信のBGMとして曲を使用する場合
ライブ配信でBGMや効果音を使用する際にも、著作権への配慮が欠かせません。
BGMは配信の雰囲気を盛り上げる重要なポイントですが、著作権を無視した使用は、トラブルの原因となる可能性があります。
商業利用でなくても、楽曲の無断使用は著作権侵害にあたるため注意が必要です。
BGMとして使用する楽曲には、JASRACなどの著作権管理団体が管理するものが多くあります。
配信に使用する場合は事前に利用申請を行い、使用許可の取得が求められます。
また著作権の管理がされていない音源でも、個別に権利者の許可が必要な場合があります。
より安心して配信を行うためには、ロイヤリティフリーの音源利用も一つの方法です。
配信内容に関する著作権
ライブ配信では、映像や音声の内容にも著作権を考慮する必要があります。
自分で撮影した映像であっても、その中に他者の著作物が映り込んでいた場合、それが問題となりえます。
例えばポスターや美術品、映画やテレビ番組の一部など、他者の権利物が配信に含まれる場合、無断使用は著作権侵害に該当します。
さらに映像以外にもセリフや台本、音声効果など、使用するコンテンツ全体に著作権が絡むこともあります。
配信者も気づかぬうちに権利侵害が発生する可能性があるため、事前に配信内容を慎重に確認しましょう。
ゲーム実況に関する著作権
ゲーム実況はライブ配信の中でも人気の高いジャンルですが、ゲームには著作権が存在するため、配信を行う際には特別な配慮が必要です。
ゲームの映像や音楽、キャラクターのデザインはすべて著作物として保護されており、無断で配信を行うことは著作権侵害となる可能性があります。
多くのゲーム会社は、一定の条件下での実況配信を許可するガイドラインを設けています。
例えば商業利用を禁じるものや、ゲームの特定の部分を配信してはいけないとするルールが含まれます。
配信前には、必ずそのゲーム会社の規約やガイドラインを確認し、それに従わなければなりません。
また、実況配信においてBGMや効果音が含まれる場合、その音源にも著作権が関わるため注意が必要です。
こうした点を無視すると、プラットフォームからペナルティを受けたり、最悪の場合法的措置を取られるリスクも考えられます。
安全にゲーム実況を配信するためには、各ゲーム会社のガイドラインを遵守し、配信する内容の慎重な選定が重要です。
テレビなどの動画を流す場合
ライブ配信中にテレビ番組や映画など、既存の動画コンテンツをそのまま流すことは著作権の重大な侵害となります。
これらの映像作品は、制作者や制作会社の知的財産権として保護されており、無許可での使用は法律に抵触するリスクがあります。
特に映画やドラマなどは、配信者が意図せずとも違法配信として取り扱われることがあるでしょう。
また、例え一部の映像を引用する場合であっても、その使用には「引用の要件」を満たす必要があります。
引用が認められるためには、自身の主張を補強する目的で用いられ、かつ引用部分がはっきり区別されていなければなりません。
これらの条件を満たさない使用は引用として認められず、著作権侵害となる可能性が高いです。
さらに配信プラットフォームの規約では、多くの場合他者の著作物の無断配信を禁止しています。
違反が発覚した場合、アカウントの停止や削除、配信の取り消しといったペナルティを受ける可能性があります。
配信場所に関する著作権
本項目では、ライブ配信の配信場所に関する著作権について解説します。
ライブ配信を行う際の場所選びにも、著作権の配慮が求められます。
公共の場所や商業施設などで配信を行うと、その空間にある音楽、映像、ポスターなど、著作権で保護された素材が映り込むことがよくあります。
このような無意識の侵害でも、権利者からの指摘や法的な対応を受けるリスクがあるため、事前の確認が重要です。
カラオケボックスでのカラオケ配信をする場合
カラオケボックスからの配信は一見問題がなさそうに思えますが、著作権の観点からは慎重な対応が必要です。
カラオケで使用される楽曲には、作詞者や作曲者、音楽出版社などの権利が関わっています。
そのため無断で配信を行うことは、著作権侵害にあたる可能性があるでしょう。
多くのカラオケ楽曲は、JASRACや他の著作権管理団体によって管理されています。
配信者は、こうした管理団体を通じて使用許可を得るか、あらかじめ配信が許可されている楽曲を利用することが求められます。
また、カラオケ機器メーカーやカラオケ店舗自体が配信に関するガイドラインを設けている場合もあるため、それに従うことが必要です。
さらにカラオケ店舗での配信には、店舗側の許可も必要です。
商業施設での撮影や配信は、他の利用者への配慮が必要なため、事前に店舗側と相談しておくことが望ましいです。
飲食店などの店内で配信する場合
飲食店やカフェなどの店内でライブ配信を行う場合も、著作権に関する注意が必要です。
店内ではBGMが流れていることが多く、その音楽が配信に乗ると著作権侵害となる可能性があるでしょう。
また、店内の装飾や掲示物にも他者の権利が関わる場合があるため、意図しない権利侵害を防ぐための対策が必要です。
店内で配信を行う前に、まず店舗管理者の配信許可の取得が必要となります。
特に商業施設では、施設内の利用規約に配信に関するルールが含まれている場合があります。
これに従うことで、他の利用者や施設への迷惑を避け、スムーズに配信を行うことができます。
また店内に流れる音楽や映像についても確認し、必要に応じて権利者からの許可を取得しましょう。
権利違反せずに音楽を配信に使用するには
本項目では、ライブ配信での音源使用を安心して行うための方法について解説します。
ライブ配信で音楽を使用する場合、権利を侵害しないための正しい方法を理解しておきましょう。
さらに、トラブルを避け安全に配信を楽しむために、事前に十分な対策を取っておきましょう。
ロイヤリティーフリーの楽曲を探す
ライブ配信で安心して音楽を使用するためには、ロイヤリティーフリーの楽曲を取り入れるのが効果的です。
ロイヤリティーフリー音源は、一度使用許可を取得すれば、追加の費用や手続きを必要とせずに配信や商業利用が可能です。
ロイヤリティーフリーの楽曲は、さまざまなプラットフォームや音楽素材サイトで入手可能です。
有名なサービスとしては、「Artlist」「Epidemic Sound」「Bensound」などがあり、ジャンルや用途に応じた多彩な音楽を簡単に見つけられます。
これらのサイトでは、BGMや効果音も数多く揃っており、配信の雰囲気に合った音楽を選ぶことができます。
選定する際は、サイトごとに異なるライセンス条件を確認し、配信に適したプランを選ぶことが重要です。
特に商業利用の場合、無料で公開されている音源でも一部用途制限があるため、事前の確認が不可欠です。
JASRACに申請する
ライブ配信で既存の楽曲を使用する場合、JASRACへの申請で合法的に楽曲を利用できます。
JASRAC(日本音楽著作権協会)は、音楽著作権の管理を行っている団体で、多くの楽曲がこの協会の管理下にあります。
JASRACに楽曲使用を申請する手順は比較的シンプルです。
まず、JASRACの公式ウェブサイトで楽曲検索を行い、対象の楽曲が管理リストに含まれているか確認します。
次に、オンライン申請フォームを通じて使用する楽曲や使用目的を登録し、所定の使用料を支払います。
この手続きの完了で、該当楽曲を合法的に配信へ使用することが可能になります。
また、使用料は配信内容や規模によって異なるため、事前に料金体系を把握しておきましょう。
さらにJASRAC管理外の楽曲を使用する場合は、権利者に直接許可を求める必要があります。
音楽を自由に使って配信するなら「ULIZA」がおすすめ
ライブ配信で音楽を自由に使用するためには、「ULIZA」というサービスを利用するのがよいでしょう。
ULIZAは、楽曲の利用が許可された動画配信プラットフォームであり、配信者が安心して音楽を利用したコンテンツを制作できる環境を整えています。
ULIZAでは、配信者が複雑な手続きを経なくとも音楽を利用できるため、配信活動がスムーズに行えるでしょう。
多くの楽曲がULIZA内で管理されており、利用規約に基づき音楽の自由な使用が可能です。
さらにULIZAの利用で、配信者はプロフェッショナルな音楽コンテンツを手軽に取り入れられます。
イベントのライブ配信やエンターテインメント系の動画にも適しており、多様なジャンルの楽曲が用意されています。
まとめ
ライブ配信を行う上で、著作権ルールの順守は非常に重要です。
配信中に使用する楽曲や映像、配信場所での映り込みまで、あらゆる場面に著作権のリスクが潜んでいます。
これらの権利を侵害しないためには、JASRACなどの管理団体への申請や、ロイヤリティーフリー音源の利用が有効です。
配信者には、事前に使用する素材の権利を確認し、必要な手続きをしっかりと行うことが求められます。
またゲーム実況やカラオケボックスでの配信など、各ジャンルごとのガイドラインに従い、ルールを守った配信をしましょう。
ULIZAのような動画配信プラットフォームの利用で、音楽の使用に関する心配を減らし、より充実した配信を実現するのも一つの手段です。
著作権ルールの順守は、配信者と視聴者双方の信頼関係を築くためにも欠かせません。
正しい手続きを踏むことでトラブルを回避し、安心して配信活動を続けることができます。
視聴者と配信者の双方が楽しめる場を作り上げるため、ルールを守りつつ創造的な配信を目指しましょう。
この記事の監修者: 動画総合研究所 編集部
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